SATCの映画について文春だったかで書かれていたのをチラ見した。
SATCが好きな女は田舎者だというようなタイトルとネタでした。主役含め四人の会話がゲイのおねーさんたちの会話のようだというのと、本当に忙しいキャリアウーマンはこんなに遊んでられないだろうというのに納得。でもゲイっぽさを牽引しているのはサマンサなので、サマンサをはぶくと普通のいい年して働く女たちの赤裸々トークになるのでは。人それぞれか。ああいう話しない人もいるか。私も率先してはしないけど、ありがちなトークだと思う。サマンサ以外。サマンサは別格だから!
コラムはラストで「この映画に出てくる料理がみんなまずそうで、ちっともうらやましくない」みたいな文で終わってて、ああ違う地点のいる人の視点のコラムだなとわかる。だってSATCは、美食で自分を持ち上げる女たちの話じゃないもんな。デリバリーの中華で十分と思う女たちが靴と服とで自分の気持ちを持ち上げて生きてくことに突進してく話だ。あのウェディングドレスの山と、あの引っ越しのときの捨て服選択ファッションショーに心ときめかない視点の人のコラムだなあと思ったよ。
家賃と同じ価格の靴など私は買わないが、でも美しいものは見て「ああ美しいな」とは、感じる。ドレスも、靴も、だから映画でうっとりと見た。
そこが田舎者の発想なら、田舎者万歳だ。きれいなものを、きれいだと感じない人生なんて!
美味しいものも好きだけどねー。
しかしSATCはものすごくうまく練れてるんだよなあ。誰にも感情移入できなくても、ついひきつけられて見てしまう。脚本力と配役の妙。

そういや橋本治さんだったかが(違うかもしれないけど)本当に美しいものは男にしか作れないって言ってたな。
デザイナーとして無駄に美しいものを作るのは男なのだと。女のデザイナーは実用に走る。ただ贅沢に美しさを垂れ流すだけのものではなく、機能美の方向に向かってしまうのだ、と。
ふと思いだした。

そしてイントゥザワイルドのことも思いだした。
あれは男の子の行動だな。

「幸福とは分かち合うもの」

頭でっかち