電波男 (講談社文庫)

電波男 (講談社文庫)

オタク男の本音本。なのか!?
モテナイ男の恨みつらみみたいな内容ですが、著者がとても脳味噌的にスマートな方なので、おもしろいです。上手い自虐にセンスを感じる。こんだけ賢いならモテるんじゃないのか!? ただなんだかとても重たいつーか、愛しあいたい支えあいたいのはいいんだけど、むしろ「愛してくれ! 支えてくれ! 俺の完全な母になって俺を癒してくれ!」な叫びも部分的に垣間見られ、そこんとこはオタクだからというよりご本人の資質なのかしら。
女が男にっての母になるのはなあ。四六時中母なのはなあ。
私個人の感想でいくと、私は、もう恋人として母として場合によっては父としても愛するという行為を二十年間堪能してきたので、次はこういうんじゃなく、本音で、病めるときも健やかなときも支えあってくれる人が良いなあ、対等が良いなあと思いました。
著者に素敵な恋人ができるといいねと、感想としては変だけど、そう思います。
だってこの人、センスいいなあと思うんだもん。センスの良い男はモテてしかるべきだ。
が、モテたら「モテない男の代表」という地位をもぎ取られちゃうね。それは仕事的に冠取られちゃって今後に困るのかしらね。旅立つ前に読んでおこうと読んだ。
テンゾーは可愛いけど、しかし、厚い。これ三分の一にしてもっといろいろな部分カットしたダイジェスト版を別仕立てで販売してくれないだろうか。コアな人向けにはいままでと同じで、別に違う形式で薄い人に向けて。肩コリで病院に通うぐらいな年より向けにこう、なんというか、持ち運びと読書に適した薄さの本を別にして!!