翼の帰る処 上 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-1)

翼の帰る処 上 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-1)

身体が弱くて面倒臭がりなのにマトモなことが災いして、やらなくてもいい仕事をつい請負うハメになる「夢は楽隠居」なもう若くはないはずの三十六歳がくりひろげるファンタジー。出てくる人が人間なので、ひととしてわかりやすく、おもしろいです。
妹尾さんの作品内では、出てくるのが神さまのときは神さまの倫理で、神の血筋であろうが人の場合は人の倫理で動くのが、当たり前だけどおもしろい。あと「人に近い神」とか「神っぽい思考の人」とか、そのすべてが、そこに至るまでの理由がちゃんとあるのも含めて、おもしろいです。
下巻も楽しみ。