みうらじゅんさん好きです。オタクだよなあ、と。
アイデン&ティティはどうかと思うけど。オイラ大人として暮らしてるので「う、ぷぷぷ。むは」みたいな変な鼻息が漏れるけど。
こういうMJワールド爆裂な本は、くすくす笑いながら読めて良い。
まぼろしハワイ

まぼろしハワイ

エイミーよりさらに少女マンガよりなのが、そういえば、ばななさんですよね。
そして私は、ばななさんには、自分の心のなかの最後の夏休みみたいな、もう本当に少女マンガの美しくそして大切な「決して他の媒体では表現しきれないようななにか」を求めているので、そこが良いのです。読者というのはなんと勝手なものだなあ。でも作者より読者のほうがいつだってえらいのだと私は思う。そして読者のほうが「作者より私のほうがこの作品を愛してるし、理解しているのよ」と思えるような作品こそが、その読者にとっての名作なのだ。名作というものは、そのときどき、その人によって変わりゆくものだ。
と、思って本を読み、映画を見ています。
まぼろしハワイ」は表題作が好き。大好きだったら大切だったりした人を亡くして、もう一度あの人に会えたらなあとか、あの人に優しくしておきたかったなあとか、なにかしら後悔のある人には染みる部分があるように思う。しかも少女マンガ的に。そう、少女マンガ的に。
必要な人にとっては必要な空気が含まれているが、不要な人にはまったくピンとこない小説なのだろう。
それでいいじゃん。